力が働く「対象」を先に決める
つり合いは一つの物体に働く力について調べます。二力だけがつり合うときは、同じ直線上で、同じ大きさ、逆向きです。机上の本なら、地球が本を引く重力と、机が本を支える力を組にします。
同じ物体・同一直線・等大・逆向き

STAGE 08 / PHYSICS / 中3
合力と運動、作用・反作用、水圧と浮力を、対象と条件から考える。
KEY POINTS
力の相手と条件を、先に確かめよう。
つり合いは一つの物体に働く力について調べます。二力だけがつり合うときは、同じ直線上で、同じ大きさ、逆向きです。机上の本なら、地球が本を引く重力と、机が本を支える力を組にします。
同じ物体・同一直線・等大・逆向き
同じ向きの二力は大きさを足し、逆向きで大きさが違うなら差を求めて大きい力の向きを残します。等しい大きさで逆向きなら合力は0で、向きを指定しません。合力とは、元の複数の力と同じ働きをする一つの力です。合力を答えるときはNだけでなく、0でない場合は東向きなどの向きも示します。
同方向は和 / 逆方向は差
二力を矢印で表すと、それらを二辺とする平行四辺形の、共通の始点からの対角線が合力を表します。二力の大きさをそれぞれ一定にした比較では、0度から180度の間で開きが大きくなるほど合力は小さくなります。ここでは作図や三角関数の計算は求めません。
大きさを固定して、開きを比べる
同じ荷物を左右対称の二本の軽いひもで静止させると、上向きの合力は荷物の重力とつり合います。ひもの開きを大きくすると、この同じ上向きの合力を保つため各ひもの力は大きくなります。二力の大きさを固定した比較とは条件が違います。
重力・合力を一定にした比較
一つの力を、指定した異なる二方向の二力に分ける操作が力の分解で、得られる各力が分力です。分力を合成すると元の力になります。斜面上の重力は斜面に平行な分力と垂直な分力に分けられます。分解した重力とその分力を、別々の追加された力として重ねて数えません。
分力の合力=元の力
合力が0なら、静止した物体は静止を続け、動く物体は等速直線運動を続けます。急減速した乗り物で体が前へ傾きやすいのは、体が直前の運動を保とうとするためです。力が一つもない場合と、複数の力がつり合う場合を区別します。
静止・運動の状態を保つ
AがBを押すと、同時にBがAを同じ大きさで逆向きに押します。この一組は別々の物体に働き、つり合いの二力ではありません。二物体の質量や動き方が違っていても、一組の力の大きさは等しくなります。
AからB / BからA
水の重さによって生じる圧力を水圧といいます。同じ水では水面から深い場所ほど大きく、物体にあらゆる向きから働きます。膜で比べるときは膜の材質、向き、装置内の空気の圧力をそろえます。同じ水・同じ深さ・同じ水面の圧力なら容器の幅だけで水圧は変わりません。
深いほど大きい / あらゆる向き
底や壁に触れず静止する物体では、上向きのひもの力と浮力が、下向きの重力とつり合います。ひもの重さや空気の浮力を無視すると、浮力は空気中のばねばかりの値から水中の値を引いて求められます。水中で値が下がっても、物体の質量や重力自体が減ったわけではありません。
浮力=重力−ひもが支える力
同じ水では、水中にある部分の体積が大きいほど浮力が大きくなります。硬い物体を完全に沈めた後、体積を変えず深さだけを変えても、浮力は変わりません。各面の水圧は増えても、上面と下面の水圧の差は同じです。質量だけを調べる実験では体積などの条件をそろえます。
水中体積・質量・深さを分ける
水面に浮いて静止し、ほかの支えがなければ、浮力と重力がつり合います。浮上して一部が水面から出ると水中体積が減り、浮力も小さくなります。最終的に水面で静止したときは、浮力と重力が等しくなっています。容器の底に触れた物体では底からの力もあるため、二力だけで考えません。
水面で静止:浮力=重力
IDENTIFY THE FORCES
対象、向き、合力、比較条件を順に確かめよう。
どの物体に、何から働く力かを特定する。
同一直線か、角度があるか、つり合うかを判断する。
重力・浮力・ひもの力・底からの力を分ける。
水の種類、水中体積、質量、深さをそろえる。
WATCH OUT
まず同じ物体に働く二力かを確かめます。作用・反作用は別々の物体です。
重力や支える力などが働いていても、合力は0になります。
値はひもが支える力です。触れているものや静止の条件も確かめます。
水圧と浮力を分けます。同じ水中体積なら、深さだけで浮力は増えません。
UNIT TEST / 単元テスト
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